仙人草の咲く庭で

犬と一緒に散策する里山スケッチ。自然界のさまざまな存在や、見えない世界へと誘われる心のスケッチ、モノローグ

クチナシ

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クチナシ

ご近所に咲いていたクチナシの花。

優しい甘い香りがふわっと広がって、心を癒してくれる大好きな花。

しっとりした柔らかな花弁は純白で、薔薇のような華やかさもあってとても美しいと思う。

バラ科かと思いきや、アカネ科らしい)

私の母も花好きで、ある時、香りがいい上に生け花の花材として、また暮れに栗きんとんを作る時の色付けにと1本あると何かと重宝するクチナシを庭に植えたことがあった。

それなのにクチナシ(口なし)という名前が不吉だとかどうとか、きっと誰かに言われたのだろう。折角植えたのに、またそれを抜いてしまった。

その時、口なしで縁起が悪いなら英語でガーデニア(Gardenia)って言えばいいんじゃないかって発想の転換ができていたらクチナシも引き抜かれずに、我が家の庭に甘い香りを放ちながら美しい花を咲かせていたかも知れないと、今になって思う。

残念ながら、その時の母も私もその知識がなかったので、我が家の庭にクチナシの花が咲くことはなかった。毎年クチナシの花が咲く頃になると、決まってそのことを思い出す。

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