梅雨を代表する花と言ったら、まず紫陽花で間違いないだろう。
紫陽花の色は淡い水色から真っ青、淡いピンクから濃いピンク、エンジ、ま〜紫などまさに色とりどりだが、私は雨の色を映したような、淡い水色からのブルーのグラデーションがいちばん紫陽花らしい気がする。雨の色と言ったが、正確に言うと、雨=水で色はなく透明ということになるから水色というのは間違いになるが、でも、水色と表現されるくらいで、水が私たちに与える印象が水彩絵具の淡い水色のイメージ、冷んやりしていて癒してくれるようなイメージなんだと思う。
写真の紫陽花は、裏の家の庭(空き地)に咲いていた紫陽花が、何らかのアクシデントで折れて、石垣のところで萎れているのを見つけて拾ってきたもので、水につけたら元気になったので、縁側に置いて写真を撮ってみた。少し紫がかった淡いブルーのグラデーションがとても綺麗で、ほとんど色もついていない白っぽい小さな花が混じっているのが美しさをさらに引き立てている。普段あまり気に留めていない、どちらかと言うと平凡な花くらいにしか思っていなかった紫陽花の美しさに改めて気づかせてもらった。そう。これほど梅雨の季節を美しく彩ってくれる花は他にない。
ちょうどこの紫陽花を愛でていた頃の出来事。
6月最後の日、30日は比較的晴れた日で、暑くもなく散歩に最適な日だった。裏山の田んぼの坂道を愛犬ジュリコと下っていたら、ジュリコが何かに気づいた気配で、私もすぐに気が付いた。
久しぶりに見る小さなコッポリ亀だった。(コッポリ亀というのは私が勝手につけた名前です)先日、4月初めと4月末か5月初め、2度見かけて以来の再登場。今年はこれまでと比べると比較的、頻繁に現れてくれているのが嬉しい。(何しろ亀さんはMother Earthをシンボルするラッキーサインと思っているので^^)
翌日、7月1日は梅雨時らしい雨の日。家に戻ったときに玄関へのアプローチ(アプローチなどと言うと、バカに洋風なお洒落な感じがしますが、決してそうではないことを申し添えておきます。もう少し正確に言うと、普段は軽バンを停めてある家の入り口付近のスペースで、バケツが置いてあるあたりのことです。念の為)の付近で、子ガニを発見。先日もう少し大きいカニを見つけた時は、人や車に踏まれないようにと、以前何度か沢ガニを見かけたことのある裏の農道の溝のところまでお連れしたが、昨日見かけたのは生まれてからまださほど経っていなさそうな小さなカニで(甲羅の大きさ1cm四方?)、可愛かったので指先で軽くポンポンと触ってみた。カニにしたらたぶん命に関わる一大事と感じたはずで、(申し訳なく思うものの、ついつい誘惑に勝てず^^)一瞬フリーズしていたが、あっという間に姿を消してしまった。なので、いつもの如くカメラに収めることはできず残念ではあったものの、子供のカニを見たということは、どこかで人知れず子孫を残してくれているということなので、沢ガニがいなくなるのではないかと危惧している私にとっては吉兆だった。
梅雨に咲く紫陽花と沢ガニと亀。
水で繋がる生き物の世界。