昨夜降った雨も上がり、濡れた道路や
車の窓越しに見える草や、ところどころ紅葉している
木の葉に滴る露が、青空をバックに光っている。
いつも見ている景色も、深みを増してなんだか
とっても美しい!
植物の色が深みを増すところに、秋の美しさはあるのだなと
妙に感心してしまった。
そう言えば、昨日の朝も同じように、夜に降った雨が止んで、
光が射してきたお陰で、彩雲を見ることができた。
その後には虹のアーチも見れた。
家の二十四節気を元にしたカレンダーの11月のところに、
小雪58候 虹蔵不見(にじかくれてみえず)
にじかくれてみえず=虹の姿を見かけなくなる、と記されている。
雨が雪に変わる時、虹は姿を消すと説明されているが、
これは雪国のことなのではないかと思う。
私の経験では、冬にも虹を見かけることがよくあった、というより
今でも記憶に残っているほど印象的な虹は、ほとんど冬の虹だ。
これまでの人生で最も不思議だったのは、朝から昼頃までずっと、
鮮明な色の虹が私の行く先々、どこまでもついてきた(?)、
降りてきたことがあったことだ。
あれはまさに奇跡だった、と思う。
その日は家から40分程離れた場所にオープンする
美術館のアルバイトの面接に出かけたのだが、家から美術館に
車を走らせている時は虹のアーチがずっと見えていたし、
美術館で筆記テストを受けているときも、窓の外にずっと
地面に降りている虹のアーチの袂がクッキリと見えていた。
あまりにも凄いので、見ず知らずの隣の席の人の肘を突いて、
(あくまでも優しく、ですよ^^;)
虹が見えてますよ、とお知らせしたくらいだ。
隣の席の人は迷惑そうな、怪訝そうな顔をしていたみたいだが
私にしたらそれどころじゃない!
こんなに美しい虹が四六時中出ているなんて
What a miracle! what a beautiful day! な訳だから。
でも、もしかしたらあれは本当に、私にだけ?
その日の私のためだけに起こった奇跡?で、
他の人には見えていなかったのかも知れない、と今では思う。
午前中ずっと、私の行く先々のそこここに虹が出ていたなんていうことは、
後にも先にもその時だけの特別な出来事で、あれは私の宇宙で起きた
美しい奇跡、不思議だったのかも知れない。
(私がそれを見る必要があった!)
まあ本当のところはどうなのかは分からないが、驚くほどミラクルな
虹を見たことは、私にとっては紛れもない真実で、
そういう訳で、冬の虹の方が私にとっては印象的なのだ・・・
というお話でした。