仙人草の咲く庭で

犬と一緒に散策する里山スケッチ。自然界のさまざまな存在や、見えない世界へと誘われる心のスケッチ、モノローグ

レイニー・パサロウの臨死体験 7

〈レイニー、地上に投げ返される〉

私は自分がトンネルと認識していた場所へと投げ返されました。

このときは光と音と愛の波動でできた虹のトンネルを下っていました。

とても激しい衝撃とともに、消防車とそして今は救急車という、

ずっと前に離れた場面に気付きました。

私の身体を救急車へと運んでいる男の人たちがいました。

私は完全な悲しみの状態にありました。

まるでエデンの園から追放されたイブの気分でした。

このトンネルを下りながら、

もう私の心はあちら側の家を慕っていました。

私は離れないですむようにと願っていました。

私は存在のこの領域に墜落して、時間と空間によって

突然混乱に陥りました。

まるで今まで一度も肉体として存在したことがなかったかのようでした。

私は突然方向感覚を失っていました。

私の気がかりは母に対するものでした。

彼女が独りになって,16才の娘を失いかけていたからです。

彼女はそういう事態が起こっていることを知っていました。

救急車の乗務員が前にいる運転手を見て

DOA, DOAと言っていたからです。

DOAというのは、言うまでもなくDead on arrival

到着時すでに死亡という意味です。

運転手はサイレンを止めて、その前には

とても無謀な運転をしていたのですが、

救急車の速度を落としました。