仙人草の咲く庭で

犬と一緒に散策する里山スケッチ。自然界のさまざまな存在や、見えない世界へと誘われる心のスケッチ、モノローグ

水汲みの森

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5月8日 水汲み

水汲みにはほぼ2週間に1回の割合で出かけている。先週の土曜日も、その決まりに従って(つまり汲んできた水がなくなるので)、家から車で30分程かけて水汲みに出かけた。杉の植林で覆われた暗い林道は、途中からはゴツゴツした砂利の泥道になっている。

水場の付近は、雨が降った後で、道路には小さな溝がいく筋もできて水が溢れ出している。そこに車を駐めてタンクに水を汲むという段取りだが、最近は水汲みはパートナーに任せて、飼っている犬を2匹とも連れて行って、もっぱら林道を散歩させることにしている。

以前は20リットルのタンクが2つと10リットルのタンクが2つ、その他はペットボトルで、つまり2リットルずつ1本1本汲んでいたので、私が車の荷台から空っぽの容器を出して並べて、パートナーが水汲み担当で水がいっぱいになったら、また荷台のペットボトルのケースに2本ずつ戻していくというピストン作業を繰り返すというものだった。長年それを続けていたのだが、段々それが面倒になってきて、タンクの方が手間が少ないので12リットルの容器を10本仕入れた。そのお陰で私の受け持っていた作業がなくなったので、愛犬たちにも里山とは違った場所を散歩させて喜ばせてあげようという余裕ができて、水汲みと犬の散歩ができるという一挙両得なことになった。

上の写真は、その水汲み場の付近で撮ったもの(撮影はすべてムー氏)。白い花が咲いている木は水汲み場のすぐ上に咲いているもので、名前は不明。2枚目のやたらにくるくる巻いている植物も、水汲み場のすぐ傍のところに生えているもの。ワラビなのかゼンマイなのか、はたまた別のものなのかよく分からない。

3枚目のツツジは水を汲んだ帰り道、林道の先にまるでブーゲンビリアかと思われるような濃厚なピンクの固まりが見えたので、近づいてみたら野生化したツツジだった。(元々、野育ちだったかも知れない?)普通ツツジというと丸っこい形にきれいに剪定されているものが殆どで、写真のツツジのように野放図に育ったツツジは珍しい。枝を思いっきり広げて、一斉に濃いピンクの花を咲かせている姿は圧巻で、美しかった。

4枚目は水汲み場に近い集落の道路下の草地に群生していたマーガレット。いつも通る場所なのに、草原のようにマーガレットが咲き広がっているのには、今まで気付いたことがなかった。道路が交差している所で草地(畑)もL字形になっていて、マーガレット畑も同じようにL字形に広がっていた。あまりマーガレットには注目してこなかったが、改めて目を向けてみると、光をはね返して眩しいほどに輝くマーガレットもなかなか迫力があって、美しい。私もマーガレット畑に降りて、携帯で写真を撮ったが、黄金虫と思われる虫や、カメムシやハチなど、たくさんの小さな虫たちが花の中心の花粉に群がってランチ・パーティーの真っ最中といった様子だった。

5月の晴れわたった日の水汲み。花と虫との饗宴。静かな中に虫たちの浮かれ騒ぐ声が聞こえてきそうなお昼時。

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マーガレット畑でランチタイム