仙人草の咲く庭で

犬と一緒に散策する里山スケッチ。自然界のさまざまな存在や、見えない世界へと誘われる心のスケッチ、モノローグ

9月の水汲み場 

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紫式部

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紫式部カメムシ

雨の止み間をぬって、水汲みに行って来た。

カラッと晴れた青空は文句のつけどころなく気持ちいいが、

曇り空と冷んやりとした空気、

嫌いじゃない。

なんだか心が落ち着く。

雨が降ったといっても、土砂降りだったという訳でもなく、

道もぬかるんではいなかった。

いつもの水汲み場にピンクがかった藤色の花が、

咲いていた。

これはお馴染みのムラサキシキブに違いない。

今までこの場所で咲いているところを見たことがなかったけれど、

単に時期がずれていただけなのかも知れない。

よく見ると、花のそばに綺麗なグリーンに

焦げ茶色の縁取りのお召し物を召した

フレッシュな(←若々しい雰囲気という意味)カメムシが止まっていた。

強烈な匂いで嫌われ者のカメムシだけど、

瑞々しい森の中で、ひっそりと1匹だけ

葉っぱに止まってじっとしているカメムシは、嫌いじゃない。

ムラサキシキブの藤色ピンクとカメムシの明るいグリーンが、

杉の植林で少し陰鬱な緑一色の世界に、

ポチッと可愛らしく彩りを添えていた。