雨の止み間をぬって、水汲みに行って来た。
カラッと晴れた青空は文句のつけどころなく気持ちいいが、
曇り空と冷んやりとした空気、
嫌いじゃない。
なんだか心が落ち着く。
雨が降ったといっても、土砂降りだったという訳でもなく、
道もぬかるんではいなかった。
いつもの水汲み場にピンクがかった藤色の花が、
咲いていた。
これはお馴染みのムラサキシキブに違いない。
今までこの場所で咲いているところを見たことがなかったけれど、
単に時期がずれていただけなのかも知れない。
よく見ると、花のそばに綺麗なグリーンに
焦げ茶色の縁取りのお召し物を召した
フレッシュな(←若々しい雰囲気という意味)カメムシが止まっていた。
強烈な匂いで嫌われ者のカメムシだけど、
瑞々しい森の中で、ひっそりと1匹だけ
葉っぱに止まってじっとしているカメムシは、嫌いじゃない。
杉の植林で少し陰鬱な緑一色の世界に、
ポチッと可愛らしく彩りを添えていた。