仙人草の咲く庭で

犬と一緒に散策する里山スケッチ。自然界のさまざまな存在や、見えない世界へと誘われる心のスケッチ、モノローグ

曇り空と白鳥

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空を飛ぶ白鳥

先日、パパジが師であるラマナ・マハリシに出会った時の不思議な話を書きました。

私たちの日常ではまずあり得ないようなことですが(一概にそうだとは言い切れないかもしれませんが。。。そこはひとまず傍に置かせて下さい)、グルあるいはマスターと呼ばれるような方々の中には、私たちが奇跡と呼ぶような現象を起こす方が、結構いるみたいですね。

私が何かで読んだ話の中でとても印象的だったのは、たしか山尾三省という人の本の中で紹介されていた(もしかしたら記憶違いということもあるかも知れませんが、ひとまずこれも傍に置くとして)ラーマ・クリシュナの話です。

ラーマ・クリシュナが子供の頃のこと。曇り空を背景に白鳥が渡って行くのを見て恍惚となって失神してしまい、そのまま何日か行きっぱなしになってしまった(普通の意識状態に戻ってこなかったという意味です)。

おそらくラーマ・クリシュナはもともと霊的に進化した、開いた状態で生まれていて、時々、恍惚となって失神してしまうということがよくあったみたいです。その後、カーリー神を信仰するようになりました。

カーリー神を本当の母のように慕い、崇め、敬い、食べ物を捧げました。母神がやって来ると、心は有頂天になって、歓喜に溢れ、ひとたび母の姿が見えなくなると、幼児のように母の姿を求めて泣き叫び、地面をのたうち回りました。母神がやって来ると、ラーマ・クリシュナが母神に捧げた食べ物は、実際に減っていったそうです。

ラーマ・クリシュナの霊的潜在能力を見抜いたトタプリ(これもおぼろげな記憶なので、もしかしたら間違っているかも知れません)という人物が、彼を導き、彼の指導のもとにラーマ・クリシュナの霊性は見事に花開いて、一人の人間としても大きく成長し、偉大な師(パラマハンサ)と呼ばれる精神的指導者になりました。彼の母神に寄せる深い信仰は多くの人を惹きつけ、多くの人に愛されました。

私が不思議だと思い、ラーマ・クリシュナが並外れていると思うのは、カーリー神がやって来ると彼女に捧げた食べ物が実際に減っていったというところです。陰で人間が食べていた、あるいはラーマ・クリシュナが食べていたというような次元の話ではなく、彼がカーリー神に捧げる愛が深く本物だったので、霊的な存在を引き寄せて、実際に捧げた食べ物が人間が食べているかのように、みるみる減っていった。それほどリアルな信仰を超えた信仰、深い究極の愛に達していたということなのではないかと理解しています。

美しいものを見て感動するということは、一般の人間にもあることですが、そのレベルが突き抜けていた、次元を超えていた。曇り空をバックに飛んでいく白鳥のあまりの美しさに、神々しさ、神性を見るほどの霊的感性を持っていたのだろうと理解しています。

*うろ覚えの話なので、間違っている箇所が多々あるかも知れません。あくまでも私の記憶の中での話なので、ご了承ください。

**白鳥の写真はフリー素材を使用させていただきました