今朝の空は薄いグレーのぼんやりした世界。
空気もしっとりしていて、雨が近づいていることを
予感させる。
快晴の時の眩しいほど光り輝く世界と打って変わって、
植物の緑や花の色も鮮やかさを失っているように見える。
その中で少しだけ浮き上がって見えたのは、紅い山茶花だけで、
他はセイタカアワダチソウの黄色も、ススキの穂も色褪せて、
明るさや華やかさには欠けるけれど、どの色も主張せずに
世界がひとつに溶け合って調和しているように見えて、
今日の世界は目にも優しい。
こんな日は何だか落ち着く。
しっとりという言葉は、数値化できないけれど
明らかに空気中の水分量と関係していると、改めて気づかされる。
心の落ち着きや穏やかさとも深く関わっている。
川べりや湖、水のある場所に行くと心が落ち着くというのも、
そういう関係なのね、なるほど。。。
下手をすると、鬱っぽくなったりもするから、
私たちの心は微妙なバランスの下にあるようだ。
自然界、光や色や水、空気、風、様々な要素が私の心に入り込んで、
今日という日の私の心を形作っている。
今朝は、9月下旬のまだまだ暑さが残っていた頃から咲き始めて、
まるまる2ヶ月経って終わりかけになった山茶花の、
花びらがほとんどホロホロ、ハラハラと散ってしまって、
残り少なくなった咲きかけの花や蕾のついた枝を
何本か切らせてもらって、ようやく家に飾った。
この2ヶ月余り、ずっと山茶花の花を愛でてきて、
家にも飾りたいと思っていたので、ようやく念願が叶って
気持ちがスッとした。
ほんのりピンクの縁取りのある白い山茶花と、紅に白が混ざった
山茶花が、私の家と私の気分に彩りを添えてくれた。
*ちなみに、今朝というのは11 月13日(日)の朝のことです
**撮影はムー氏