〈光の海〉
そこから、私は光にとても引きつけられるようになりました。
それは抵抗しがたい磁力のようでした。
わたしはその光を愛していたのです。
私を家へと引き寄せるものを愛していたのです
私は叔父を通り越し、光の海と定義できそうな
ところへと向かいました。
そこはまるで宇宙のすべての原子が色と光と音で帯電しているような、
でも、もっとそれ以上のもので、全面的な無条件の愛とともにありました。
その場所が私を歓迎していました。
私はその海に飛び込み、一瞬ごとにさらに有頂天になり、さらに歓びにあふれ、
さらにもう言葉では表現することの出来ない愛を感じました。
私はこの海の中を移動していて、
光の海の中心に向かっていることに気が付きました。
それはどう表現すればいいのでしょう、
太陽に飛び込むブヨのようなものと言えばいいのでしょうか、
光の海に対して、私はそんな感覚を抱いていました。
そして次の瞬間、再び手を叩いたその瞬間のように、
私はこの光のなかに入って、光とひとつになっていました。
私はもう一個人でもなく、一人の人間でもなく、ただこの光の一部でした。
私は不死鳥のようでした。私という存在は滅ぼされたのです。
それは想像しうる限り最も至福に満ちて、耐え難いほどに美しい瞬間でした。
それはすべての存在の頂点にありました。
そこはもう人という存在がなくなるポイントでした。
人はただこの光の一部だったのです。
永遠と思えるほどこの状態にいた後、私は再び一個人として
海辺の砂のように集められました。
私の行いを説明するために呼び出されたのです。
(つづく)