秋田県の伝統的なお漬物で、
知る人ぞ知るいぶりがっこ。
実は近所の(と言っても、車で15分ほど行った町の中心部にある)
スーパーで、去年の秋頃見つけて、これがかの「いぶりがっこ」であったかと
知ったばかりの新参者です。
実は私の勘違いだったのですが、秋田民謡の中にいぶりがっこと歌われていて、
それで何となく聞き覚えがあったのだと思い込んでいました。
「いぶりがっこ」という言葉の調子、語呂が何となく気に入っていて
ツボるというか。。。(ちょっとした感覚なので説明不能。悪しからず^^;)
秋田音頭の中で秋田名物、八森(はつもり)ハタハタと歌われていく中に、
「いぶりがっこ」も出てくると思っていたら、全く歌詞の中にはなく、
似たような音の並びとして、男鹿で男鹿ぶりこというのがありました。
で、男鹿ぶりこって何だべ?って好奇心が湧き上がって(←誇張表現です)、
ちょっと調べてみたら、何となくエロチック?というか生命(いのち)の躍動、
生々しさを感じさせてくれるような解説に出会ったので、
そのページをここに貼っておきます。興味が湧いた方はどうぞ。
「秋田名物八森ハタハタ男鹿で男鹿ブリコ♪」の謎 - yukariRo -ユカリロ-
話を元に戻して、いぶりがっこの味はどうかと言うと、
これが優れものというか、実に滋味深い味なのです。
秋田は冬の寒さが厳しい雪国なので、おそらくその昔、大根を干す時に、
囲炉裏の上で干したのでしょう。囲炉裏の煙に燻されて、得も言われぬ
スモーク風味の沢庵になったのです。
味付けは少し甘すぎる(市販されている食べ物は砂糖などの甘味料を使いすぎる
傾向にあると思います)という気がしますが、その点を差し引いても、
燻された風味が何とも言えず、ついおやつのようにつまんでしまう。
私はお酒はほとんど飲みませんが、酒のつまみとしても
さっぱりとしていけるのではないかと思います。(お勧めです^^)
知り合いのところに出かける時にお土産に持って行ったりして、
知り合いのところでも結構好評なのですが、ところが何と
その秋田が世界に誇る伝統食が存続の危機に瀕死しているというニュースを
ネットで見て、こんなことがあっていいのか?
あってはならぬとひとり心を痛めている次第です。
これも少し大袈裟な言い方ではあるものの、残念という思いは本当のことです。
食に限らず、伝統工芸や地域で育まれてきた手仕事、日本の中のありとあらゆる
ことが、存続の危機に瀕しているという気がします。
憂える、憂えることができる立場ではないと思いつつも、
やはり気になるのも事実です。