仙人草の咲く庭で

犬と一緒に散策する里山スケッチ。自然界のさまざまな存在や、見えない世界へと誘われる心のスケッチ、モノローグ

モンキアゲハとキイトトンボ

6月8日

最近いちばん気にかけている蝶々がモンキアゲハ

漢字で書くと紋黄揚羽。ただ私の見るところ

紋の色はほとんど白で、白い紋付の礼装の貴婦人といった様子。

このモンキアゲハもここで初めて見た生き物のひとつで、

気品のある優雅な佇まいが、私にとってはスペシャル。

散歩の度に出会えるように心の中でも、声に出しても呼びかけている。

いつものお決まりで道が二股に分かれたところを右に下ると、

左側はもと田んぼの湿地で奥に溜池がある。

その周辺にアザミがいくつか咲いていて、

そこで決まってモンキアゲハを見かける。

モンキアゲハはアゲハチョウの中では一番大型らしく、

その分いちばん大きいアザミの花がお気に入りらしい。

他の小さな野の花の蜜では大柄な身体を維持するのが難しいし、

効率が悪いのだろう。

昨日見たところでは、溜池周辺のアザミもすっかり萎れて、

モンキアゲハの姿も全く見当たらなかったが、

しばらく歩いていたら、私の側をアッという間に過ぎて

林の中に消えて行った。

私は心の中で「モンキアゲハさん、また私の前に姿を現してください」と

呼びかけた。(きっと通じている!)

案の定、坂道を下りきって、また同じ道を引き返す時に

両側が湿地になっている開けたところの道端に

アザミがいくつも咲いていて、

モンキアゲハが花から花へと飛び移り、

私のすぐ目の前で蜜を吸う姿を見せてくれた。

まるで私のリクエストに答えてくれたみたいに。

蜜を吸う時の羽根の震えが、私にも伝わってくる。

その後も坂道を上る私と歩調を合わせるかのように、

ずっと姿を見せてくれた。

シャーマニック・カルチャーでは近づきたいと思う自然の存在に対して、

まず「あなたのエネルギー領域に入っていいですか?」と

挨拶をして許可を得てから、相手に近づくこと。

そこを始まりとして、相互的な関係が育まれていくと教えている。

モンキアゲハは私の呼びかけに応じてくれたように思えた。

まだまだ私の勝手な思い込み、自分に都合よく解釈しているだけの

単なる妄想かも知れない・・・とは思うが、

この何とはなしの感覚を大事にしていくしかないと思う。

他にも、先日初めて知ったキイトトンボにも再会した。

最初に出会った時に、キイトトンボに対しても、

「あなたのエネルギー領域に入ってもいいですか?」と

呼びかけたのは言うまでもない。

同じ個体かどうか知るすべはないし、この辺りに

1匹しかキイトトンボがいなかったとしたら、

この地域に限っていえば、絶滅してしまうことになるので、

他にも何匹かいて欲しいと願っている。

イトトンボはこの写真と全く同じで、青い草が重なっている下の

目立たない細い草のところでゆっくりしていた。

身体の色が黄色なのは、草の色に溶け込んで目立ちにくい

保護色なのだなあと、改めて気がついた。

*写真はどちらもフリー素材のtoraemonさんの写真をダウンロードさせて頂きました

f:id:senninsou_niwa:20190609124158j:plain

モンキアゲハ

f:id:senninsou_niwa:20190609124654j:plain

イトトンボ

<a href="https://www.photo-ac.com/profile/1789318">toraemon</a>さんによる<a href="https://www.photo-ac.com/">写真AC</a>からの写真