仙人草の咲く庭で

犬と一緒に散策する里山スケッチ。自然界のさまざまな存在や、見えない世界へと誘われる心のスケッチ、モノローグ

パラダイス・タイム(水屋神社)

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水屋神社の御神木

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櫛田川の川縁で見かけた鯉

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水屋神社・境内

 

先々週の日曜日、10月3日に、

久しぶりに三重県松阪市飯高町にある水屋神社に行かせてもらった。

詳しい説明はできないが、ペリリュー島の戦闘で亡くなった方々、

日米双方の御霊を弔い、和睦を祈る儀式の最後を締めくくるご神事と、

コンサートが開催されるというので、主催している人とのご縁で

参加させてもらった。

その日は晴れ渡って、日中は日陰に入ってちょうどいいくらいのお天気で、

そよそよという表現がピッタリな風が金木犀の香りを運んで、

天界がどんなところかは知らないけれども、まるで

天界にでもいるような、甘く柔らかな空気に包まれていた。

私の住んでいるあたりも緑豊な場所ではあるが、

その日の水屋神社の波動は、里山の自然の波動とも比較にならないほど

素晴らしいものだった。

水屋神社がどれほどの知名度かは知らないが、音楽関係の人なども訪れる

知る人ぞ知る水の神社で、通りから見ただけでは分からないが、

樹齢1000年を越すといわれる御神木の大楠は、

トトロに出てくるような立派な樹で、聖なる雰囲気が漂っている。

境内にはその他にも杉や楠の大木がそこ此処に立っていて、

水屋神社の歴史の古さ、懐の深さが感じられる。

大楠からさらに奥へ笹の藪を縫って道を下って行くと、櫛田川の渓谷が現れる。

儀式とコンサートの間に、渓谷に降りてみた。

滔々と流れる櫛田川

川のゆったりとした動き、波動に全身を包まれ、

身も心もほどけていくような感覚。

それだけでも十分過ぎるくらいだったのに、そのうえに、

かなり大きな鯉が身体をゆっくりとくねらせながら、

川の流れを斜めに横切って、下流に向かって泳いでいく姿を目撃した。

魚に興味を持ったことはほとんどなかったが、その時は、

鯉を生き物としてリアルに感じることができた。

泳ぐという意図的なものではなく、悠然と流れのままに、

川そのものの動きに乗って、下流へと向かっていたのだろう。

左右に大きくくねる鯉の筋肉のダイナミックな動き。

自然と一体であるというのは、きっとこういうことなのだろうなと、

鯉がまるで太極拳か気功の老師のように感じられた。

渓谷で過ごした時間のお陰で、その後の時間・空間の流れが

大きく変わったのだと思う。

天候に恵まれたことも手伝って、知らず知らずのうちに、

自分のいる時間が天国時間(パラダイス・タイム)、

自分のいる場所が、天界のような空間になっていたような気がする。

改めて自然の波動の強い場所で過ごすことの意味、大切さを

体感させてもらった1日だった。

世界ではありとあらゆることが目まぐるしく起き続けるけれども、

ほんの一瞬だとしても、こういった体験をすることが、

私が今生きているこの人生に、新たな視点、光を投げかけてくれる。

☆水屋神社 https://matsusaka-2shin.com/iitaka-mizuyajinjya/

*2枚目の写真に写っている鯉は、川を斜めに横切って行った鯉とは別の、岸辺にいた鯉。

*3枚目の写真を見ると、人の大きさ(小ささ)と比べて、境内の木がいかに大きいかが分かるのではないかと思います。人間が小人のように見えて、木に見守られているような感じがしませんか?